2021.12.4葬儀コラム

各社の葬儀チラシを見比べてみた結果

近ごろ、葬儀のチラシが増えてませんか?
 

ポスティングのバイトをしているご近所によると、
「コロナ禍になってから葬儀のチラシばっかやわ」とのこと。
“葬儀チラシが多いなぁ”とは思ってましたが、やっぱりと納得しました。
 

実はワンハートセレモニーでも新しい葬儀チラシを作りました。
その参考に他社さんのチラシを色々と見ていると、
葬儀社ごとの特徴がチラシにも表れているのを感じ、
このブログを思いついた次第です。
 

今回は【チラシで読み解く各葬儀社の特徴】を共有したいと思います。
 

他社研究のためにストックされてるチラシ
 


お客様が知りたいことは何か?

 

例えば「友引の日に葬儀はできるのか?」、「段ボール製の棺はエコか?」などなど、
葬儀には色々な切り口があります。
奥深い世界なので、葬儀について知りたいことも人によって様々です。
 

ただ何百件もの事前相談を受けてきた経験によると、
葬儀の準備を始めた方が知りたいことはざっくり言うと次の2点です。
 

「葬儀を行う場所」
「葬儀にかかる費用」
です。
 

葬儀チラシを真剣に読む方は、
葬儀の準備を考え始めている方が多いのではないでしょか。
 

それらの方々がまずお知りになりたいのは、
どこで葬儀が行えるのか“と”葬儀にはいくらかかるのか“という点だと思います。
 

ですので、葬儀チラシは【場所/費用】が分かるようになっていることが大事です。
 


葬儀社には3つのタイプがあります

 

チラシには葬儀社それぞれの特徴が表れます。
そして葬儀社は大きくいうと3タイプに分かれます。
 

大手葬儀社
中堅葬儀社
小規模葬儀社
です。
 

それぞれの特徴について、
以前のブログにも書いたことがありますので、
過去ブログから再録してみます。

大手葬儀社
【特徴】互助会方式で冠婚葬祭全般を執り行う企業も多く、一部上場企業もある
【メリット】豊富な人材と設備(大型式場など)
【デメリット】費用が高くなりがち
中堅葬儀社
【特徴】いわゆる「町の葬儀屋さん」で地域密着の家族経営的な規模の会社が多い。
会館などハード面は大手に劣るが、 キャリアが長く経験豊富なスタッフが多いためハードで劣る面を人的サービスでカバーしている
【メリット】葬儀内容と費用のバランスが取れている
【デメリット】設備面は大手に劣る
小規模葬儀社
【特徴】創業して間もなかったり、従業員は社長一人という会社も多い
【メリット】費用が安い
【デメリット】人材をアウトソーシングするため、葬儀のクオリティーにバラつきがある

注意していただきたいのは、
ここで扱う「大手」とはウィキペディア的な「大手」(=資本金5千万円以上、従業員百名以上)ではありません。
 

葬儀社の9割は従業員30名以下の中小企業ですからね。
上記「大手」とは会館がいくつかあって、従業員が30名を超えてそうな葬儀社を指します。
 


それでは、実際の葬儀チラシを見てゆきましょう。
 
ただし、社名がモロ分かりするのは具合が悪い為、
以下、イニシャルトークでお願いいたします<(_ _)>
 


大手葬儀社のチラシ

【ポイント】設備面の掲載は充実しているが、金額面は曖昧



業界をけん引しているK社チラシ
 

折り込まれる頻度が高いので、目にされる機会が一番多いチラシです。
デザインも洗練されてますし、さすがにお金をかけていますね。
 

さて、その中身です。
大手の特徴は「豊富な人材と設備」です。
設備が充実してるというのは、要するにキレイな会館や大型会館をいくつも持っているということ。
 

チラシでも、葬儀会館など設備面が充実している点が強調されます。


▲会館がいっぱい
 

その反面、大手には「費用が高くなりがち」というデメリットがあります。
その点についてチラシではあまり触れられません。
 

金額は全く掲載されていなかったり、
載っていてもその内容が曖昧だったりします。
 

「会館が立派なのは分かった。で、葬儀代はどの位かかるの?」
と、少しモヤモヤした気分になってしまう。

大手葬儀社のチラシにはそんな共通点があります。
 


小規模葬儀社のチラシ

【ポイント】金額が大きく載っており”安さ”が強調されます



OSC社のチラシ
社名が似てるのでたまに間違われます

 

大手葬儀社と真逆にあるのが、小規模葬儀社です。
その強みはズバリ「費用が安い」こと。
 

これは社長が一人親方であったり、
自社会館を持たなかったりすることから、
葬儀費用を他社よりも圧縮できるからです。
 

チラシでは、葬儀費用の安さが前面に押し出され、
葬儀会場には公営斎場が載っていることが多いです。
 

しかし、安さが強みである反面、
チラシは手作り感が強いため、
会社の信頼感を感じにくい点は難アリ
です。
 

会社住所をネットで調べてみると、ただの住宅街がでてくることもあり、
一般の方なら考え込んでしまうかもしれません
 


中堅葬儀社のチラシ

【ポイント】多くの情報が載っており会社の透明度が高い



情報量が多い=文字が多い
目の悪い人には辛いかもしれません

 

中堅葬儀社の立ち位置は中途半端です。
人材と設備面では大手にかないませんし、
費用の安さでは小規模葬儀社にかなわないからです。
 

葬儀チラシでは「場所」と「費用」が大切なのですが、
そのどちらにも秀でている訳ではありません。
 

そんな事情から中堅葬儀社のチラシでは自社の良さを伝えようと、
「場所」「費用」の他、多くの情報が載っています。
 

情報量が多く透明性の髙いチラシとなっており、
お客様が”葬儀チラシ”に求める情報も見つけやすいと思います。
 

ただし、伝えたいことが多いため、
ゴチャゴチャした見た目になりがちなのも特徴です。
なかなかうまく両立できないものです。
 


以上、葬儀チラシの各特徴を見てきました。
こうしてみると、どこも一長一短があるもので、
葬儀社をいざ選ぼうとするお客様には分かりにくいかもしれません。
 

ですので、ここからはチラシの活用法を考えてみます。
 


ぼったくられないための事前相談

 

ぼったくりとは、法外な料金を取ること。
葬儀でぼったくりというと、大きく2パターンがあります。
 

1つは、そもそも葬儀代の相場を知らない人が相場以上の金額を支払うパターン
観光客が現地の相場を知らずに市価以上の金額をぼったくられるってやつです。
 

ただしこのパターンは発覚しないことが多いです。
相場を知らない人は自分がぼったくられたかどうか分からないからです。
 

問題になりやすいのは次のパターン。
「追加料金なし」と書かれているのに、
いざ精算のなると、様々な名目で追加料金が発生したというパターン
です。
 

このパターンで「小さなお葬式」などは消費庁から処分を受けてますね
 

葬儀代は以下の要素で成り立っています

 

ありがちな手口としては、
(1)(=葬儀屋さんへの支払い分)のみで全てが賄えるように意図的に誤解させるパターン
 

ただし、ありがちな手口とはいえ葬儀代の総額計算は複雑ですから、
一般の方がネット情報だけで【葬儀の総額】のすべてを把握するのはほぼ不可能かと思います。
 

葬儀社サイドで一律いくらと言えない部分を多く含んでいるのが葬儀費用の難しいところです。
おもてなし費用(料理代など)は参列の人数次第で変わりますし、お布施もお寺次第ですからね。
 

そこでおすすめなのが、チラシを活用して葬儀社へ事前相談することです。
(ネットで一括比較したいところですが、おすすめできるサイトがまだありませんm(-_-)mスミマセン)
 

まずはお目に留まったチラシを数種ご用意してください。
そして、電話で構いません、直接、葬儀社に相談して、
お葬式の総額((1)~(4)まで全てを含んだ金額)の見積りを作ってもらってください。

 

1社だけでなく、大手・中堅・小規模葬儀社の3社から見積りを作成してもらえば、
下限から上限まで幅を持って葬儀代の相場が分かり、よりバッチリです。
 

相場を知っていれば、ぼったくられることもなくなりますよ。
 


事前相談の前に考えておくこと

 

事前相談で必ず尋ねられる5項目
プリントアウトしてお使い下さい

 

事前相談をお勧めすると、
「何を相談してよいか分からない」と言われます。
 

ごもっともです。
そこで事前相談で必ず尋ねられる5項目をリストにしました。
上のリストをプリントアウト&記入して、
ご相談に臨んでください

 

このリストの良いところは、
数社から見積りを作る場合でも、
同じ条件を伝えられる点です。
 

同じ家族葬であっても、5名の葬儀と50名の葬儀では、
式場の広さや、おもてなし費用が変わってきます。
そうならないよう条件を揃えることが大事なんですね。
 

どうしても5つ全ての項目を埋められない場合は、
最低でも参列者の人数の目安だけは考えておいてくださいね。
 


まとめ

【葬儀社の分類】
葬儀社は大きく【大手】【中堅】【小規模】の3タイプに分類ができ、
葬儀チラシには葬儀社それぞれの特徴が表れます
 
【葬儀チラシの活用】
目に留まったチラシがあれば、事前相談をして見積りを作ってもらってください
葬儀代の【相場】が分かります


 

葬儀社ごとの特徴、
その特徴がどのように葬儀チラシに表れるのか、
そのチラシをどのように活用するか、
これらについて事例を交えながら、長々と説明してきました。
 

最後まで長文にお付き合いくださり、ありがとうございました。
 

▼葬儀社の特徴とチラシの特徴まとめ

式場設備 葬儀費用
大手
中堅
小規模

インターネットの普及で葬儀情報が調べやすくなったのは事実です。
ただ、ネットやチラシだけの情報を盲信して葬儀社を選ぶのも危険です。
 

是非この記事を参考に事前相談に臨んでいただければと思います。
 

ところでですね、散々、他社様のチラシをイジっておいて、
自分のとこのを出さないと怒られそうです(ll゚Д゚)コワイ‥
 

そもそも新チラシを作ってるときに、この記事を思いついた訳ですしね・・・
▼ワンハートセレモニーの葬儀チラシ

あまりにターゲットがピンポイントだったせいか、
まったくチラシの反響がございません(TдT) ウゥ…
 

住吉川の皆さま、どうぞよろしくお願いいたします
<(_ _)><(_ _)>