2021.7.15葬儀コラム

いまさら人に聞けないお盆の話

保存版3分でわかる日本の夏お盆

先日のブログで【お盆フェア】を告知をしました。
 

しかしながら「お盆って何するん?」
という方も多いのではないでしょうか?(特にお若い方)
 

大阪の梅雨明けは例年ですと7月19日ごろです。
梅雨が明けると、皆さんお盆の準備を始めるご様子。
 

と、その前に
「そもそもお盆とは?」
「お盆の準備の進め方」

を今回は振り返ってみたいと思います。
 

お子さまに「お盆ってなーに?」と尋ねられても、
威厳をもって答えられるよう、
ちょっとお勉強しておきましょう。
 

 


1.お盆とは何か?

ご先祖や故人様の霊をお迎えして、家族と共にひとときを過ごす期間&行事のこと


お盆初日(大阪なら8/13)には迎え火でお家にむかえ入れ、
最終日(大阪なら8/16)に送り火でお見送りします
 

ご先祖がお里帰りの目印にするのが、
玄関先や窓ぎわなどに飾る盆提灯(ぼんちょうちん)のあかりです。
また13日の夕方には、おがらを燃やして迎え火にします。 

迎え火と盆提灯

 

夏の風物詩としてよく見かける「精霊馬」
“しょうりょううま”と読みます、
きゅうりと茄子で、馬と牛をかたどったものですね。

伝統的な精霊馬

 

ご先祖が馬に乗って早く帰ってこられるように「キュウリ馬」、
帰りはゆっくりと帰ってもらうように「ナス牛」を用意します。

最近のキュウリ馬
エライことになってます

 

初盆とは?

「いつが初盆?」とはよく尋ねられる質問です。
 

故人様の四十九日法要が終わったあと、
つまり忌明け後に初めて迎えるお盆のことです。
初盆(はつぼん)、あるいは新盆(にいぼん)とも呼びます
 

初盆は、故人の霊が初めてお里帰りする行事です。
ご親族のほか、生前にお付き合いの深かった方にも集まってもらい、
お経のあと、ご一緒に会食するなど、盛大に供養することが多いです。

3つのお盆!?

日本の暦は江戸時代まで「太陰暦」でしたが、
明治時代には、時の政府が「太陽暦」へと暦を一新させました。
これが原因となり、現在全国では盆の時期が3つに分かれています。
 

◆7月盆(7/13-16)・・・・・・首都圏
◆8月盆(8/13-16)・・・・・・全国
◆旧暦盆(旧暦の7/13-16)・・・沖縄、南西諸島

(※2021年度の旧暦盆は8/20-23)

大阪にいるとピンときませんが、
東京では梅雨の最中に盆踊りしているんですね!?
 
 


2.お盆の準備の進め方@大阪

8/13まで お墓掃除と盆棚の準備
8/13夕方 迎え火
8/14~16 盆棚で供養、僧侶の盆参り
8/16夕方 送り火、盆踊り


お盆までにお墓参りと墓掃除を済ませ、気持ち良くご先祖に帰ってきてもらいます。
自宅では仏壇前にご先祖を迎える舞台となる
盆棚(ぼんだな)精霊棚(しょうりょうだな)を準備します。
 

置き場所や飾り方は宗派というより地域色が強くでますので、
詳しくはご近所の年長者に聞いてみましょう。

盆棚の飾り方一例(クリックで拡大)

 

8/13夕方に、迎え火を焚いてご先祖をお迎えします。
8/14~16は、ご家族やご親戚といっしょにご先祖を偲び供養します。
 

お寺さんがお参りに来たり、寺院へ法要に出かけたりすることもありますね。
 

初盆の準備

初盆の飾り

 

白の盆提灯(ぼんちょうちん)や白木の提灯を飾る習慣があります。
盆飾りには、新棚(あらだな)を置き、位牌(いはい)や、経木塔婆(きょうぎとうば)を祀ります。

白の盆提灯

新棚

どちらも初盆のみの一回だけの使用です。
 

お盆のお坊さん

ご家族がお盆準備で忙しくされている一方、
お坊さんもこの時期が一年で一番忙しくされています
 

施餓鬼(せがき)法要や盂蘭盆会(うらぼんえ)などのお寺での法要がある上に、
普段はお参りに行かない檀家からも、この時期だけ依頼があるそうです。
 

8/13~16で全てお参りするのは不可能ですので、
7月中旬からお盆参りを始めるそうですよ。
 
 


3.浄土真宗とお盆

浄土真宗には「霊」という考え方がありませんので、
お盆に先祖の霊が帰ってくるとも考えません
ですから、お盆だからと特別な飾りは行わないのです


浄土真宗の宗紋

とはいえ、
「何もしないのはちょっと・・・」とお感じなら、

 

お仏壇をキレイに掃除したり、
お供えをいつもより多くしたり、
少し豪華なお花を飾ってみてください。
 

お手元に提灯があれば飾ってもOKです。
 

お寺様によると、
お盆飾りがあっても、もし提灯が飾ってあっても、
宗教上マイナスにはなることはないそうですよ。
 
 


4.お盆のおわり

8月16日の夕刻、送り火でご先祖を送り出し、盆踊りへと繰り出しましょう


8/16夕方、ご先祖を再びあの世へと送り出します。
「送火(おくりび)」を焚いて、ご先祖の帰り道を明るく照らしましょう。
 

京都の「五山送り火」も、ご先祖が迷わないようにとはじめられた風習ですし、
海や川で行われる「灯篭流し」や「精霊流し」も送り火の一種です。

五山の送り火@京都

 

そして、お盆のクライマックスは「盆踊り」です
 

盆踊りとは、もともとご先祖に対しての歓待と送りの儀式です。
お盆の数日間は、できるだけ楽しい思いをしてもらい、
最後に一緒に楽しく盆踊りをして帰ってもらおうという考えです。
 

盆踊りが足の動きを重視しているのは、
地を踏むという動作には、
神送りの意味があるからです。

盆踊り

 

あと片付け、残った落雁はどうする?

お盆のお供えにたくさん買った落雁(らくがん)(=砂糖菓子)が余ってる。
お盆あるあるの1つですね。
捨ててはダメですよ。
 

料理のレシピ集「クックパッド」を活用しましょう。
「らくがん」で検索して下さい。
落雁をリメイクしたお菓子がたくさん掲載されていますよ。

スタッフおすすめは
シュガートーストです

 
 


5.まとめ

お盆とは、ご先祖をお迎えする行事のこと
大阪では8/13~16の時期
初日までにお墓掃除とお供えの買出しと盆棚の準備を済ませます
13日夕方に迎え火
14・15日はご家族ご一緒に故人様を偲びつつ過ごします
16日夕方に送り火
盆のフィナーレは盆踊り


お盆にまつわるアレコレを駆け足でまとめてみましたが、
2021年も昨年に続きコロナウイルスの影響で、
家族の帰省や親戚が集まるのは難しいお盆になりそうです。
なんとも淋しい話しですが。
 

ワンハートセレモニーのご近所、
金岡町では例年、お盆に夏祭りが開催されていましたが、
今年も中止だそうです。
 

皆さまにおかれましては、
コロナには気をつけつつ、
故人様を偲ぶことを忘れないようお過ごしくださいませ
m(_ _ )m